~歩行空間ネットワークデータと国際標準のGTFS Pathways形式で、ターミナル駅での移動を支援~
公共交通オープンデータ協議会(会長:坂村 健 東京大学名誉教授)は、東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)およびJR東日本コンサルタンツ株式会社の協力を得て、JR東日本6駅(東京駅、新宿駅、池袋駅、渋谷駅、品川駅、高輪ゲートウェイ駅)の駅構内データを、「公共交通オープンデータチャレンジ2026」(以下「本チャレンジ」)において本日より公開します。国土交通省の仕様に基づく歩行空間ネットワークデータに加え、公共交通データの国際標準であるGTFSの駅構内表現GTFS Pathways形式でも提供します。日本国内でGTFS Pathwaysデータが広く整備・公開されるのは、本チャレンジが初めての事例となります。
大規模なターミナル駅の構内は、複数の階層にまたがる通路や多数の改札・出入口があり、構造が複雑です。とくに高齢者や車椅子・ベビーカーの利用者にとっては、階段や段差を避け、エレベーター等を使って目的のホームや出口までたどり着く経路を事前に把握することが、安心して移動するための重要な手がかりとなります。今回公開するデータは、駅構内の通路・階段・エスカレーター・エレベーター・改札等のつながりやそれらのバリアフリー属性情報を記述したもので、駅構内を含めた経路案内やバリアフリーマップなど、多様なアプリケーションの開発に活用できます。
本チャレンジにおける駅構内データの公開は、昨年度の都営地下鉄大江戸線に続くものです。昨年度は、東京都交通局の協力により、同線12駅の駅構内の歩行空間ネットワークデータおよび構内地図データを公開しました。今年度も引き続き、同12駅のデータを2026年9月17日に先行して公開しており、今年度からはGTFS Pathways形式のデータを追加しています。今回のJR東日本6駅とあわせ、計18駅の駅構内データが、本チャレンジにおいて利用可能となります。
昨年度のチャレンジでは、歩行空間ネットワークデータを活用した作品が優秀賞・特別賞を受賞し、駅構内を含む歩行空間データと公共交通データを組み合わせた活用の可能性が示されました。
今回の駅構内データの公開を通じて、誰もが安心して移動できる環境の実現につながる作品が、本チャレンジに数多く応募されることを期待します。詳細は参考資料をご参照ください。
以上
公共交通オープンデータ協議会について
公共交通オープンデータ協議会は、公共交通事業者およびICT事業者等172団体(2026年10月26日現在)で構成される、産官学連携の協議会です。鉄道、バス、航空、フェリー、シェアサイクルの分野において、公共交通関連データのオープン化に向けた活動を行っています。2019年5月より、さまざまな交通機関のデータをワンストップで提供する「公共交通オープンデータセンター」を運用しています。
公共交通オープンデータチャレンジ2026について
「公共交通オープンデータチャレンジ2026」は、多数の公共交通関連データや国土交通省のオープンデータを一般の開発者に公開し、それらを活用したアプリケーション・サービス作品を開発、応募していただく、賞金総額最大300万円のアプリケーションコンテストです。公共交通オープンデータ協議会と国土交通省が共同で開催しています。
2026年10月現在、27社局の鉄道事業者、110社局の路線バス事業者、352組織のコミュニティバス、18自治体(5事業者)のデマンド交通、33組織のフェリー事業者、4社の航空・空港関係事業者、2社のシェアサイクル事業者が公共交通データの提供に協力しています。また、国土交通省の「Project LINKS」および「COMmmmONS(コモンズ)」と連携するとともに、「歩行空間ナビ・プロジェクト(ほこナビ)」や「PLATEAU」が公開するオープンデータの活用も推奨しています。
開催期間は2026年7月1日(水)から2027年3月12日(金)まで、応募期間は2026年10月1日(木)から2027年1月11日(月・祝)までとなっています。
GTFS Pathways形式について
GTFS(General Transit Feed Specification)は、公共交通機関に関する国際的なオープンフォーマットです。鉄道、バス、フェリーなどの交通機関について、時刻表、駅・バス停の位置情報、運賃情報などの情報を表現するもので、国内外の様々な乗換案内サービスにおいて採用されています。
GTFS Pathwaysは、GTFSの公式仕様の一部として定められた、駅構内の移動経路を表現するための形式です。出入口・改札・ホーム等の地点と、それらを結ぶ通路・階段・エスカレーター・エレベーター等の経路、およびその距離などを、フロアの情報とあわせて記述できます。たとえば、東京駅や新宿駅でJRの路線同士を乗り換える場合、乗換先のホームまでに通る階段・エスカレーター・エレベーターや通路を、ひとつながりの経路として記述できます。駅構内での乗換や出口までの経路案内、バリアフリー経路の探索などへの活用が期待されています。
歩行空間ナビ・プロジェクト(ほこナビ)について
「歩行空間ナビ・プロジェクト(ほこナビ)」は、ICTの活用により、誰もが自律的に安心して移動できる包摂社会の実現を、ICTの活用により目指す、国土交通省の取り組みです。同省が定める整備仕様に基づき、歩行空間を利用する人・モノの様々なニーズに対応する各種データのオープンデータ化を歩行空間ナビゲーションデータプラットフォーム(ほこナビDP)を通じて促進し、段差を避けた経路検索・案内やバリアフリー施設情報提供等の多様なサービスが提供される環境の構築を推進しています。
問い合わせ先
公共交通オープンデータ協議会事務局(YRPユビキタス・ネットワーキング研究所内)
担当:柏、山田
電話:03-6426-9192、E-mail: odpt-office@ubin.jp
参考資料
(1)今回公開する駅構内データの概要
- 対象駅(JR東日本6駅)
東京駅、新宿駅、池袋駅、渋谷駅、品川駅、高輪ゲートウェイ駅
- 対象範囲
JR東日本の駅構内
- 公開データ
- 歩行空間ネットワークデータ(歩行空間ネットワークデータ整備仕様(2024年7月)に準拠)、および構内地図データ(階層別屋内地理空間情報データ仕様書(国土地理院: 2019年3月)に準拠)
- GTFS Pathways形式データ
- 公開開始日
2026年10月26日(月)
- 公開範囲
公共交通オープンデータチャレンジ2026の参加者限定
- 協力
東日本旅客鉄道株式会社、JR東日本コンサルタンツ株式会社
(先行公開済みのデータ)
- 都営地下鉄大江戸線12駅(東京都交通局の協力により提供、2026年9月17日公開)
- 新宿駅、新宿西口駅、大門駅、赤羽橋駅、青山一丁目駅、国立競技場駅、都庁前駅、麻布十番駅、東新宿駅、六本木駅、上野御徒町駅、代々木駅
- 歩行空間ネットワークデータ、構内地図データに加え、今年度からGTFS Pathways形式データを追加
(2)「公共交通オープンデータチャレンジ2025」で歩行空間ネットワークデータを使った受賞作品
- 優秀賞
- Waaalk – 歩いて、乗って、冒険へ。
- 公共交通の時刻表データと歩行空間ネットワークデータを組み合わせ、行きは徒歩・帰りはバスといった散策ルートを自動生成
- 特別賞
- EkiLink
- 駅構内の空間・設備・経路を3Dで可視化し、バリアフリー経路も再現
- EkiLink
- Waaalk – 歩いて、乗って、冒険へ。
受賞作品一覧: https://challenge2025.odpt.org/award/
